ハメる間取り【こっとろん】

ハメる間取り【こっとろん】の感想

「ハメる間取り」は、非常に魅力的な作品でした。物語は、テニスサークルのメンバーが宅飲みをするために、リノベーションされた家に集まるという設定から始まりますが、家の不自然な間取りが物語の核心に迫る重要な要素となっています。恐ろしさと興味深さが絶妙に交錯し、ページをめくる手が止まらない展開が続きました。 特に印象に残ったのは、主人公ユリの心理描写です。彼女の不安や恐れがしっかりと描かれているため、読者は彼女の視点で物語を体感できます。友人との絆が描かれていることで、緊迫した状況の中でも心温まる瞬間があり、ただの恐怖心だけではなく、友情の大切さも伝わってきました。 作画も素晴らしく、キャラクターたちの表情や動きが非常に生き生きとしていて、リアルさが増しています。147ページというボリュームも満足感があり、読み応えがありました。全体として、ミステリー要素がしっかりと盛り込まれた成人向け作品で、非常に楽しめました。多くの人にお勧めしたい一冊です。